2019年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-3 ビーム利用・ターゲット

[1M13-15] 中性子利用

2019年9月11日(水) 16:20 〜 17:10 M会場 (共通教育棟 3F A31)

座長:岡本 一将(阪大)

16:20 〜 16:35

[1M13] 中性子透過ブラッグエッジイメージングによる結晶相体積分率解析法の改善

*佐藤 実有季1、佐藤 博隆1、加美山 隆1 (1. 北大)

キーワード:中性子透過ブラッグエッジイメージング、結晶相体積分率、RITS、結晶組織効果補正

自動車鋼板等では複数の結晶相からなる材料が用いられ、相分率と機械特性の関係に関する研究が行われている。本研究では中性子透過ブラッグエッジイメージング法による結晶相体積分率の解析精度の向上を目的とし、ブラッグエッジ解析コードRITSを用いた解析法の改善を行った。
 中性子透過率スペクトルは結晶構造や結晶相分率だけでなく結晶方位や結晶粒サイズ等によっても変化し、それらはスペクトル形状の一部に強く影響することもある。単一結晶相の材料でも結晶組織状態が均一なものは少なく、広範囲を解析するイメージングでは画素(位置)によって変化するスペクトルに対応した解析が重要である。これまで、複数相の多結晶組織の結晶方位異方性(集合組織効果)を補正する解析において、結晶方位分布関数を各相2つずつ組み合わせることで、複雑に変化したスペクトル形状へのフィッティング精度が向上し、結晶相分率の解析精度向上が可能であることが分かった。