5:55 PM - 6:10 PM
[2L22] Deuterium retention behavior for tungsten with 14 MeV neutron and Fe ion irradiation under various damage level
Keywords:plasma exposure, neutron irradiation, Thermal Desorption Spectrometry, tungsten, heavy ion irradiation
核融合炉のプラズマ対向壁材であるタングステン(W)には炉運転時に中性子が照射され、水素同位体の捕捉サイトである照射欠陥がバルク中に均一に導入される。これに対して水素同位体や荷電交換中性粒子などによる欠陥は表面に集中し、欠陥分布が水素同位体滞留挙動に影響を及ぼす。本研究では、14 MeV中性子によりバルク中に一様に欠陥を導入したWに対して損傷量を制御して鉄イオンを照射することにより欠陥分布の異なる試料を作成した。この試料に重水素(D)プラズマまたはイオン照射した後に昇温脱離法により重水素滞留挙動を評価した。その結果、中性子-鉄イオン複合照射試料ではそれぞれ同じ損傷量の鉄イオン単独照射試料に比べ重水素滞留量が減少していた。ここから中性子-鉄イオン複合照射によって生じる試料全体および表面近傍の欠陥によってD導入時の表面からの再放出を促していることが示唆された。