2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[1C06-08] 放射線分解ガス対策技術2及び放射線利用

2019年3月20日(水) 11:20 〜 12:10 C会場 (共通教育棟2号館 1F 11番)

座長:松村 大樹(JAEA)

11:20 〜 11:35

[1C06] 無機水和物・水酸化物の放射線分解による水素分子生成収率とその発生メカニズムの考察

*熊谷 純1、堀之内 克好2、根岸 久美3 (1. 名大未来研、2. 名大工学部、3. (株)太平洋コンサルタント)

キーワード:水和物、水酸化物、放射線分解、水素生成、固化廃棄物

放射性廃棄物からの放射線によって水素ガスが生じると、これが水素ガス爆発を引き起こす可能性がある。水素ガスは、水の放射線分解だけでなく、水酸化物や水和水を含有する化合物の放射線分解によっても生じるはずであるが、その基礎的知見は得られていない。廃棄物は長期保管中に変性したり水との相互作用で化学変化を起こしたりする可能性があるので、水酸化物や水和物からの水素ガス発生メカニズムの理解は、安全な放射性廃棄物処理において非常に重要である。本研究は、様々な無機水和物・水酸化物の放射線分解による水素分子生成収率をもとめ、その発生メカニズムを検討した。水素生成収率は水和水数には比例せず、CaやMgを含む水酸化物・水和物においてその収率は高かった。水素結合の強さと陽イオンの酸化還元能が水素分子生成に寄与していることが推定された。