2019年春の年会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-1 放射線挙動,遮蔽工学

[1E01-05] 簡易計算・遮蔽材

2019年3月20日(水) 10:30 〜 11:55 E会場 (共通教育棟2号館 2F 22番)

座長:谷口 雅弘(大成建設)

10:30 〜 10:45

[1E01] EGSコードによるγ線ビルドアップ係数の算出

*河野 秀紀1、坂本 幸夫1、平山 英夫2 (1. アトックス、2. 高エネルギー加速器研究機構)

キーワード:γ線ビルドアップ係数、電磁カスケードモンテカルロ計算コードEGS、ICRP2007年勧告、IE法

点減衰核法によるγ線透過計算において、γ線ビルドアップ係数(BF)は遮蔽体の減弱係数とともに重要な定数であるが、評価する線量に依存する。

ICRP2007年勧告の取り入れに際し、現在の原子力学会BF標準データで取り上げた遮蔽体については、Invariant Embedding(IE)法で計算した遮蔽体中のγ線スペクトルがあるので、線量換算係数を変更することで対応できる。

しかし、IE法の計算コードは公開されていないので、標準にない遮蔽体に対してはγ線スペクトルの算出ができない。また、この計算での制動X線の発生寄与は、別途電磁カスケードモンテカルロ計算コードEGSで評価している。

そこで、深層透過計算は得意とはしていないが、γ線の挙動を正確に取り扱うことのできるEGSコードのみでBFを算出できるようにした。さらに、高原子番号の元素のBFにおいて、10mfpまでの制動X線及び蛍光X線の寄与を調べた。