2019年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-3 ビーム利用・ターゲット

[1G01-05] ビーム応用

2019年3月20日(水) 10:00 〜 11:25 G会場 (共通教育棟2号館 2F 26番)

座長:菅 晃一(阪大)

10:00 〜 10:15

[1G01] その場イオンビームグラフト重合法におけるグラフト率のモノマー圧力依存性

*井上 凌一1、藤田 尚希1、中島 慎弥1、溝上 慧1、谷池 晃1、古山 雄一1 (1. 神戸大学大学院)

キーワード:イオンビーム、グラフト重合、モノマー圧力

我々は、新しい高分子材料の開発を目指して、イオンビームを用いた放射線グラフト重合法の研究を行っている。本研究ではイオンビームの照射とグラフト重合を同時に行うことで、作業工程の簡略化、グラフト率の向上を目指して、その場同時イオンビームグラフト重合法の照射体系構築を行った。真空中にモノマーを導入し、2 MeVの陽子ビームでLDPEを照射し、グラフト重合を行った。モノマー圧力が小さいとグラフト率が小さかったので、モノマーを閉じ込めるためチェンバー間にポリイミド製の隔壁を設けた実験体系を構築した。結果、モノマー圧力が高く照射時間が長い場合、十分なグラフト率が得られた。その場同時イオンビームグラフト重合法によって液相重合と同様な重合反応を行うことができた。これにより、イオンビームを利用した高分子材料開発の応用研究がすすめられることが示唆された。