2019年春の年会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1H05-07] 放射線計測2

2019年3月20日(水) 11:10 〜 12:00 H会場 (共通教育棟2号館 2F 27番)

座長:宮武 裕和(三菱総研)

11:10 〜 11:25

[1H05] 原発事故時における海上モニタリングデータを用いた放射性核種放出率推定手法の提案

*梅川 修輔1、足立 遼太1、金崎 真聡1、梶野 瑞王2、小田 啓二1 (1. 神戸大学大学院海事科学研究科、2. 気象庁気象研究所 環境・応用気象研究所)

キーワード:移流拡散モデル、海上放射線観測、アンフォールディング法

原発事故時に周辺環境への影響を予測するためには、放射性核種の放出率を迅速に推定することが重要になる。過去の発表では移流拡散モデルと気象データを利用し、放射性物質の挙動をシミュレーションすることで線量評価を行ってきた。本研究では、この逆の過程により線量率観測データから放出率を推定することができるのではないかと考えた。
迅速な放出率推定には正確度の高い観測データと高精度の計算手法が重要になる。そこで地形的な影響を受けず、任意の地点で観測することができる海上観測に着目した。放射線計測機器やGPS機器、通信装置を搭載した複数のブイの利用を想定することで正確度の高い観測データを得ることが期待できる。また、計算手法として繰り返し計算を行うことで精度の高い推定ができるUnfolding法の開発に取り組んでいる。