2019年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[1I13-17] 熱流動実験2

2019年3月20日(水) 16:05 〜 17:25 I会場 (共通教育棟2号館 3F 30番)

座長:古谷 正裕(電中研)

16:35 〜 16:50

[1I15] 超音速インジェエクターの二相流挙動と昇圧現象

*鎌田 裕貴1、金子 暁子1、阿部 豊1 (1. 筑波大学)

キーワード:蒸気インジェクター、気液二相流、直接凝縮接触、原子炉安全システム

蒸気インジェクター(SI)は水と蒸気の直接接触凝縮を駆動力とする噴流ポンプである.無電源で作動することから,原子力発電所における静的安全システムとしての利用が期待される.しかし、SIの作動メカニズムは未だ明らかにされておらず,これを解明することは実用化に向け必要不可欠である.
本研究の目的はSIの作動特性を予測する解析モデルの構築を目指し,SI内部における流動構造を明らかにすることである.そのためにSIテスト部をハイスピードカメラでの観察を行い、可視化画像を得るとともに各位置の圧力計測により圧力挙動を調べた.これにより流動挙動が急激に変化する境界が確認された.また,圧力の計測結果からこの境界の位置が背圧と共に変化しており,これが作動に大きく影響を与えていることが分かった.さらに背圧が大きくなるほどディフューザ部の圧力の変動が激しくなることがわかった.以上のことからSIの内部流動構造および作動原理について考察した.