2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[2B15-19] 福島第一原子力発電所の汚染分析

2019年3月21日(木) 16:10 〜 17:30 B会場 (共通教育棟2号館 1F 10番)

座長:新井 剛(芝浦工大)

17:10 〜 17:25

[2B19] 高温多湿環境下におけるコンクリートへのCs浸透挙動に関する研究

*前島 颯人1、腰越 広輝1、佐藤 勇1、松浦 治明1、宮原 直哉2、鈴木 恵理子2、逢坂 正彦2 (1. 東京都市大学、2. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:福島第一原子力発電所事故、シビアアクシデント、コンクリート、高温多湿、Cs、浸透

福島第一原子力発電所事故において、燃料から放出された放射性Csの一部は原子炉内から環境中へ放出されたが、そのほとんどが圧力容器・格納容器等の内部に残存し、コンクリート等の材料に沈着・浸透していると考えられている。また、事故時の冷却系状況等から、これら内部の環境は直近では高温多湿環境であったことが予想される。このようなシビアアクシデントを経験した軽水炉における廃止措置に伴い、解体前後に発生する放射性廃棄物を安全かつ合理的に管理することが必要である。そこで本研究では、高温多湿環境下において、放射能が高く化学的に活性で挙動が複雑なCsが格納容器内構造材料であるコンクリートに対して、どのように表面で分布し、どの程度の深さ浸透しているのかを高温多湿環境を模擬した浸透試験によって検討した。ここで得られるCsの沈着・浸透メカニズムは、汚染されたコンクリートの処理の一つである、除染のための方法の検討に資する。