2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2C01-06] 核種移行・収着

2019年3月21日(木) 09:30 〜 11:10 C会場 (共通教育棟2号館 1F 11番)

座長:湊 大輔(電中研)

09:45 〜 10:00

[2C02] 地下冠水環境におけるCa-Al-Si系水和物へのヨウ素の収着挙動の評価

*長洞 麟太郎1、新堀 雄一1、千田 太詩1 (1. 東北大学工学研究科量子エネルギー工学専攻)

キーワード:地層処分

多量のセメント系材料によって構築される地層処分施設の周辺は高アルカリ,かつ高Ca濃度条件になることが予想される.そして,高濃度のCaが地下水中のSiやAlと反応し,Ca-Al-Si系水和物が二次鉱物として生成する可能性がある.本研究では,TRU廃棄物の線量評価上寄与が大きいヨウ素の,Ca-Al-Si系水和物への収着挙動に着目した.収着実験では,CaO,Al(NO)3,シリカフュームの水和により調整したCa-Al-Si系水和物にヨウ化物イオン,またはヨウ素酸イオンを添加し,液相の濃度変化,およびラマン分析による固相の構造分析を行った.その結果,ヨウ化物イオンは水和水とともにCa-Al-Si系水和物に取り込まれることが示唆された.一方,ヨウ素酸イオンはヨウ化物イオンよりも顕著にCa-Al-Si系水和物に取り込まれていることが確認された.ヨウ素酸イオンの収着量は固相中のCa量に依存しており,Caとの相互作用の可能性が考えられる.ラマン分析では,これらヨウ素によるCa-Al-Si系水和物の構造自体の顕著な変化はなかった.