2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[2D07-11] 分光・質量分析

2019年3月21日(木) 14:45 〜 16:05 D会場 (共通教育棟2号館 1F 12番)

座長:佐々木 祐二(JAEA)

15:30 〜 15:45

[2D10] ICP-MS/MSを用いた燃料デブリ中の93Zrおよび93Moの合理的な分析技術開発

*堀田 拓摩1、秋元 友寿1、菊池 陽1、Van-Khoai Do1 (1. IRID(原子力機構))

キーワード:ICP-MS/MS、燃料デブリ、廃止措置

燃料デブリ中の93Zrおよび93Moの分析は、燃料デブリの安全な処理・処分,保管方法の策定などにおいて必須となる。93Zrは長半減期のβ線放出核種のため、放射能測定よりもICP-MSなどを用いた質量分析法が有効である。しかしながら、93Moや93Zrおよび93Moの娘核種である93mNb や93Nbが同重体として干渉するため、煩雑な測定前処理操作により分離しなければならない。現在、四重極質量分析計が二つ、その間にコリジョン/リアクションセルを装備したICP-MS(ICP-MS/MS)が市販されている。ICP-MS/MSは同重体の干渉を低減できるため、測定前処理操作を簡略化でき、多核種同時測定が可能となる。我々は、NH3をリアクションガスとして用い、ICP-MS/MS上でZr、Mo、Nbの分離除去を検討した。その結果、ZrはZr(NH3)6+ (+102)として、MoはMo+(+0)として、NbはM(NH4)(NH2)4+(+82)として分離測定できることがわかった。本発表では、測定条件検討および最適な測定条件による検出下限値(LOD)を示し、ICP-MS/MSの適用可能性について述べる。