2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[2D12-17] 錯体化学

2019年3月21日(木) 16:05 〜 17:45 D会場 (共通教育棟2号館 1F 12番)

座長:浅沼 徳子(東海大)

16:20 〜 16:35

[2D13] 2,9-ジアミド-1,10-フェナントロリンを骨格とした長鎖アルキル基を有する新規ハイブリッド型配位子の合成とマイナーアクチノイド及びランタノイドの抽出分離特性

*伊藤 紗弓1、中瀬 正彦1、筒井 菜緒2,1、松村 達郎2、竹下 健二1 (1. 東工大先導研、2. 原子力機構)

キーワード:溶媒抽出、マイナーアクチノイド、ランタノイド、先進湿式再処理、フェナントロリンジアミド、ハイブリッド型配位子

硝酸溶液における三価マイナーアクチノイド(MA)及びランタノイド(Ln)の相互分離抽出剤として長鎖アルキル基を有する新規フェナントロリンジアミド配位子を合成し、抽出分離試験を行った。配位子は2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリンを二酸化セレンと硝酸で酸化し、塩化チオニルにより得た酸クロリドにアミンを加えて収率約40%で合成した。次に配位子をn-ドデカン+2-エチル-1-ヘキサノール(10%)、3-ニトロベンゾトリフルオリド、ニトロベンゼンにそれぞれ溶解し、金属イオンを含む硝酸溶液と混合し抽出能を調べた。水相には14種のLnイオン各1mMの硝酸溶液とAm-241、Cm-244、Eu-152各6.7kBq/mLの硝酸溶液を用いた。試験の結果、いずれの希釈剤でもAmの分配比が1000近い十分な抽出能を示した。また5M以上の高濃度硝酸条件下でAmやCmとLnの相互分離の成立性が示唆された。