2019年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2F06-09] 非破壊計測・分析

2019年3月21日(木) 10:50 〜 11:55 F会場 (共通教育棟2号館 2F 23番)

座長:河原林 順(東京都市大)

11:20 〜 11:35

[2F08] 直線軌道投影によるX線CTの圧縮センシング再構成

*三津谷 有貴1、小沢 壱生1、土橋 克広1、草野 譲一2、上坂 充1 (1. 東京大学、2. 株式会社アキュセラ)

キーワード:X線CT、非破壊検査、直線軌道投影、再構成アルゴリズム

高度成長期に建造された道路橋の多くが設計寿命を迎え始め、耐荷力評価に基づいたこれらの合理的な補修が必要とされている。耐荷力評価にはX線CTによる内部鋼材の劣化程度の評価が重要である。我々は、小型加速器X線源による橋梁検査を実施しているが、その中で、通常の回転軌道に比べ現場での適用が容易な、直線軌道投影からのCT再構成の研究を行っている。直線軌道投影では角度情報が不足するため、従来の再構成手法ではアーチファクトが強く出る問題があった。そこで本研究では、角度欠損に強い再構成手法である圧縮センシングに基づいて、直線軌道投影の問題を新たに定式化し、数値計算による実証を行った。本研究では、直線軌道CTの問題の定式化および再構成アルゴリズムの開発を行い、ファンビーム二次元CTの数値計算およびモンテカルロ計算の結果から、断面画像を精度良く再構成できることが検証できた。今後の実験での実証および屋外試験での応用が望まれる。