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[2F21] TlBr半導体検出器の信号電荷輸送特性の温度依存性測定
キーワード:半導体検出器
臭化タリウム(TlBr)半導体検出器は、バンドギャップが広く、結晶を元素の原子番号が高く、また、密度が大きいといった特徴を有しており、室温動作可能な高検出効率高エネルギー分解能γ線スペクトル計測用半導体検出器として研究が進められている。しかし、ガンマ線のエネルギー付与によるTlBr半導体内部で生成された信号電荷の輸送過程が解明されていないため、エネルギー分解能の理論的限界値などが明確になっていない。
検出信号パルスの立ち上がり部分には、結晶中を移動する電荷により電極に誘導される電荷の情報が含まれる。そこで本研究では、液体窒素を用いてTlBr結晶を冷却し、室温から77 Kまでの温度領域においてTlBr結晶を電離箱モードで動作させ、電荷有感型前置増幅器から出力されるガンマ線検出信号パルスの立ち上がり部分を解析することによって結晶中の電荷輸送特性の温度依存性を計測した。
検出信号パルスの立ち上がり部分には、結晶中を移動する電荷により電極に誘導される電荷の情報が含まれる。そこで本研究では、液体窒素を用いてTlBr結晶を冷却し、室温から77 Kまでの温度領域においてTlBr結晶を電離箱モードで動作させ、電荷有感型前置増幅器から出力されるガンマ線検出信号パルスの立ち上がり部分を解析することによって結晶中の電荷輸送特性の温度依存性を計測した。