2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-3 燃料再処理

[3D01-05] アクチニド分離

2019年3月22日(金) 09:45 〜 11:05 D会場 (共通教育棟2号館 1F 12番)

座長:鈴木 達也(長岡技科大)

09:45 〜 10:00

[3D01] 配位子搭載型ハイドロゲルによる硝酸溶液からのウラン、トリウムの吸着分離

*中瀬 正彦1、山村 朝雄2、白崎 謙次3、永井 満家3、小林 徹4、松村 大樹4、竹下 健二1 (1. 東京工業大学先導原子力研究所、2. 京都大学複合原子力エネルギー科学研究所、3. 東北大学金属材料研究所アルファ放射体実験室、4. 日本原子力研究開発機構物質科学研究センター)

キーワード:ウラン、トリウム、再処理、ゲル液抽出法、溶媒抽出法、分離科学

重合性官能基を有する種々のN,O-ハイブリッドドナー配位子、感温性モノマーのN-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)、架橋剤のN,N’-メチレンビスアクリルアミド(BIS)をDMF中でのラジカル重合により感温性ハイドロゲル吸着剤を合成し、硝酸からのU(VI)とTh(IV)の吸着分離挙動を調査した。振とう時間依存性、酸濃度依存性、吸着温度依存性ならびに吸着等温線を取得すると共に、溶媒抽出と分離挙動を比較した。その結果、溶媒抽出とゲル液抽出での分離挙動に差異が見られた。従来NIPA/BISゲルが顕著な感温性を示すのはpH領域だが、高レベル廃液程度の数Mの酸濃度でも温度スイング吸脱着によるU/Th分離の成立性が示唆された。吸着メカニズムの詳細は更なる検討が必要だが、同じ価数のアクチノイドは同様の吸着挙動を示すため、他のアクチノイド元素での吸着挙動も推察可能となった。