2019年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[3E05-10] 核分裂、重元素

2019年3月22日(金) 10:30 〜 12:00 E会場 (共通教育棟2号館 2F 22番)

座長:中務 孝(筑波大)

11:15 〜 11:30

[3E08] 高励起複合核における核分裂および中性子放出の競合過程

*田中 翔也1,2、廣瀬 健太郎2、西尾 勝久2、有友 嘉浩1、太田 雅久3 (1. 近畿大学、2. 原子力機構、3. 甲南大学)

キーワード:原子核物理、核分裂、中性子放出、動力学模型、統計模型

高い励起エネルギーを有した複合核が形成された場合、そのまま核分裂を起こすだけでなく中性子の放出が競合して発生することが予測される。中性子を放出した後の原子核においても、十分な励起エネルギーを有している場合にはこの競合が発生する。この競合は原子核の励起エネルギーが分裂障壁以下になるまで続く。本研究では、動力学模型を用いて核分裂過程の計算を行い、統計模型を用いて中性子の放出確率を評価することによって、高励起複合核における核分裂と中性子放出の競合過程を評価した。その結果、核分裂片質量分布の観測結果に大きな影響を与えることが分かった。