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[3K07] 計器監視作業における人間信頼性の実験的評価
キーワード:ヒューマンエラー、計器監視、ダブルチェック、時間制約
ヒューマンエラー低減策として現場ではしばしばダブルチェックが行われているが、複数人が確認作業を行う場合には、ダブルチェックによるエラー低減効果は必ずしも理論と同じようにならないことが指摘されている。本研究ではプラントにおける緊急時を想定し、時間制約下でのダブルチェックの信頼性の実験的評価を行った。認知実験環境としてプラントの計器監視作業を模擬したチェック課題を作成し、チェックのやり方や時間制約の違いによるエラー確率の比較を行った。その結果、作業利用可能時間がエラー要因に大きく影響していることや、ダブルチェックではシングルチェックでの個人差によるエラー確率の分散を抑えられること、ダブルチェックの2回目でエラーをリカバリーできる可能性はエラーの発生頻度が低いほど低いことが示唆された。更に、本実験で得られた実験値と人間信頼性評価手法(THERP)から得られる理論値を比較し、ある程度の整合性を確認することができた。