2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[1D07-10] 有機物・溶解度

2020年3月16日(月) 14:45 〜 15:50 D会場 (共通講義棟 L棟1F L-1)

座長:山口 正秋(JAEA)

14:45 〜 15:00

[1D07] 蛍光分光測定と多変量解析を用いた深部地下水中の天然有機物の分類

*西 柊作1、斉藤 拓巳1、渡辺 勇輔2、宮川 和也2 (1. 東大、2. JAEA)

キーワード:地層処分、天然有機物、蛍光分光測定、PARAFAC

高レベル放射性廃棄物の地層処分において,天然バリアには放射性核種の移行を遅延し,濃度を希釈して,核種を遅延させて地表に到達するまでに減衰させる機能が求められる.地下水中に存在する天然有機物(NOM)は,核種と錯生成することで,その移行挙動を大きく変えることが知られている.表層環境のNOMについては,金属イオンとの錯生成を表すための機構論的なモデルが提案され,多様な環境条件の下で検証されてきたが,そうしたモデルを処分の安全評価で使用するためには,深部地下環境のNOMを類型化し,表層環境のNOMと比較することが必要である.よって,本研究では,深部地下環境のNOMを,三次元蛍光測定から得られる励起蛍光マトリクス(EEM)と多変量解析法の一つであるParallel Factor Analysis (PARAFAC)を用いて整理・類型化し,深度や地質条件,地下水の化学的性質との相関から,その多様性の起源を報告する.