2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[1E10-12] 分析技術2

2020年3月16日(月) 15:50 〜 16:40 E会場 (共通講義棟 M棟1F M-1)

座長:長谷川 秀一(東大)

16:05 〜 16:20

[1E11] レーザー誘起ブレークダウン発光分光法により測定された模擬燃料デブリの2次元組成分布の最小二乗法を用いた解析

*赤岡 克昭1、小川 千尋1、田川 明広1、若井田 育夫1 (1. JAEA)

キーワード:燃料デブリ、最小二乗法、LIBS、レーザー、レーザーブレークダウン発光分光

レーザー誘起ブレークダウン発光分析(LIBS)では、レーザー光を数100μm程度に集光して照射できることから、数100μm程度の空間分解能で2次元での元素組成分布の測定が可能である。LIBSにおける通常のスペクトル解析を用いて元素の組成分布を求める場合は、構成される元素に応じたスペクトルを選定し、スペクトル強度やスペクトルの相対強度を用いて元素組成分布を求める。この場合、それぞれの元素スペクトルが干渉しないようにスペクトルを選定することが重要になる。しかし、東京電力HD福島第一原子力発電所の事故による燃料デブリなどはウラニウム、プルトニウムに加え、核分裂生成物が含まれ、干渉しないスペクトルを選定することは困難である。そこで、我々は特定のスペクトルを選定せずにスペクトル全体を用いた最小二乗法によるスペクトル解析法により、LIBSにより測定された模擬燃料デブリの2次元元素組成分布を解析した。その結果、スペクトルの強度比を用いた方法と良く一致するとともに、組成分布を良くあらわしていることから、最小二乗法を用いた解析方法が2次元組成分布の解析に有効であることが判った。