2020年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[1G06-10] 福島原発事故

2020年3月16日(月) 14:45 〜 16:00 G会場 (共通講義棟 M棟2F M-21)

座長:町田 昌彦(JAEA)

15:45 〜 16:00

[1G10] 福島第一原子力発電所3号機におけるADS作動後の圧力応答に係るGOTHIC解析

*荒井 雄太1、佐藤 一憲2、吉川 信治2 (1. CSAJ、2. JAEA)

キーワード:福島第一原子力発電所3号機、圧力容器、格納容器、気相漏洩、GOTHIC

福島第一原子力発電所3号機の事故時には大部分の燃料デブリがペデスタルに移行したと考えられているが、デブリの性状や堆積物の状態を予想するにはペデスタル移行時の燃料エンタルピーを知る必要がある。このエンタルピーはスランピングする際の炉心物質と冷却材・構造材との伝熱(デブリ冷却)や酸化反応(水素発生と発熱)と関連する。本研究では圧力容器(PRV)及び格納容器(PCV)圧力の実測値と整合するようなデブリ冷却とPRV内での水素発生及び発熱履歴を逆算定するために熱流動解析コードGOTHICで解析を行った。
解析対象の日時は、炉内水位が燃料有効部頂部に到達したと考えられる3月13日2:30頃から9:00頃の自動減圧システム(ADS)が作動してRPV圧力が減少した後の期間とした。この間にRPVからPCVへの漏洩があったと考えられるが、その流出経路が未知であるためADS作動時の圧力の整合性に着目して経路の可能性を検討した。