2020年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 402-1 原子力安全工学(安全設計,安全評価,マネジメント)

[1K07-12] MCCI対策

2020年3月16日(月) 15:20 〜 16:55 K会場 (共通講義棟 S棟2F S-21)

座長:西岡 佳朗(東芝)

16:20 〜 16:35

[1K11] シビアアクシデント時の溶融炉心冷却・MCCI対策の信頼性向上に係る研究

(その5)溶融炉心と低粘性化材混合物の物性モデルの開発

*龍原 潔1、鵜飼 展行1、水流 靖彦1、松本 峰明1、今坂 功二1、中野 貴司1、浅井 由季1、戸田 太郎1 (1. 三菱重工業㈱)

キーワード:溶融炉心、MCCI 、粘度、表面張力、密度

溶融炉心および低粘性化材の混合物の拡がり挙動を予測するためには,事象の進展に伴い温度や組成が変化した場合の溶融物質の物性が必要となる。そこで,拡がり挙動への影響が大きな物性値を選定し,そのうち,物理モデルにより予測可能な,粘度,表面張力,密度について予測技術の構築を行った。また,固相線・液相線温度などの熱力学特性は,熱力学計算ソフト FactSage ® で NUCLEA データベースを用いて 推算した。
溶融物質の液相粘度は,FactSage ® で推定した所定温度での 液相組成をもとに,補正を加えた Andrade の式などを用いて推定した。固液混合状態の粘度は,液相粘度と推定した固相比率を用いて Ramacciotti の式により推定した。表面張力の推定には,多成分系溶融塩の表面張力に対する Tanaka のモデルを適用した。密度は,拡がり予測に必要な精度を勘案して,各成分のモル加重平均で算出した。各物性値の予測精度は実測値との比較により検証した。