[1L06-09] プラズマ工学・照射挙動

[1L09] 水素に覆われたガラス表面における水素原子反射挙動に関する研究

*中川 雄貴¹、中野 晋太郎¹、高木 郁二¹ (1. 京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻)

キーワード：融合炉材料工学、低エネルギー水素、反射、PSI

核融合炉プラズマ対向壁表面における水素粒子の反射は水素リサイクリングの素過程の一つであり、定量的な評価が必要である。対向壁表面は多量の水素が吸着していると考えられるが、そのような表面での低エネルギー水素原子の反射挙動については知見が極めて少ない。本研究では、研究手法の開発を兼ねて、固体表面における水素原子反射率と反射角度分布を定量的に調べる実験を行い、ReaxFFを用いた分子動力学計算の結果と比較検討した。その結果、1eV程度のエネルギーを持つ水素原子の大部分はガラス表面で鏡面反射し、その反射率は1に近い値であることが分かった。また分子動力学計算からは、このような高い反射率は表面が吸着水素で覆われているためであることが分かった。