2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-1 放射線挙動,遮蔽工学

[1N06-09] 迷路解析

2020年3月16日(月) 14:45 〜 15:50 N会場 (共通講義棟 S棟3F S-32)

座長:奥野 功一(安藤ハザマ)

15:00 〜 15:15

[1N07] アルベド法による合理的な迷路の線量評価⼿法の策定

(4)アルベド法による多重散乱の検討

*和田 亜由美1、延原 文祥2、松田 規宏3、平尾 好弘4 (1. 東芝ESS、2. 東京ニュークリア・サービス、3. JAEA、4. 海上・港湾・航空技研)

キーワード:遮蔽解析、アルベド法、迷路、PHITS

迷路構造における線量評価手法として、アルベド法、モンテカルロ法、DUCT-III コードが広く使われているが、この中でもアルベド法は使用が簡便で、さらに手法の説明が容易である。一方でアルベド法の短所として、散乱距離、入射角や反射角、アルベド係数を設定する際に、過度に保守的となる場合がある。
ここで、ストリーミング線の線量の寄与成分は「①1回散乱」、「②多重(2~10回)散乱」、「③線源周囲壁による散乱影響」、「④空気散乱」、「⑤コーナーリップ散乱効果」、「⑥コーナーリップ透過効果」の合計6つに分類できる。
これら①~⑥の寄与成分の内訳を、他の計算コードだけでなくアルベド法によっても明確にできれば、アルベド法による計算の過度な保守性を排除でき、計算精度の向上にも繋がる手がかりとなる。本シリーズの前回発表時には、「①1回散乱」および「③線源周囲壁による散乱影響」に着目してアルベド法による評価を行い、モンテカルロ法による結果と比較して過度な保守性を持っていないことを確認した。
そこで、本発表のシリーズ(4)では、様々な散乱パスを考慮する必要がある「②多重(2~10回)散乱」に着目して、アルベド法による評価結果が過度な保守性を持っていないかを検討する。