2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[2C01-08] 事故炉の廃止措置技術1

2020年3月17日(火) 10:00 〜 12:10 C会場 (共通講義棟 L棟1F L-2)

座長:高橋 秀治(東工大)

10:30 〜 10:45

[2C03] 廃炉措置における配管減肉の予測とモニタリングに基づく配管システムのリスク管理

(1)固液混相流条件下における物質移動係数と腐食速度の評価

*中河 良太1、阿部 博志1、渡邉 豊1 (1. 東北大)

キーワード:固液混相流

福島第一原子力発電所(1F)の燃料デブリ取り出し作業中に、燃料デブリなどの微細な固体粒子が冷却水に混入して固液混相流が生成され炭素鋼製冷却水配管の腐食速度が増大する可能性がある。そのため本研究では、固液混相流環境下における炭素鋼腐食速度と酸素の物質移動流束の関係性に注目して実験を実施した。まず、回転円筒電極を用いた流動下で固体粒子を添加して物質移動係数を測定し、固体粒子の添加によって物質移動が促進されることが分かった。次に、回転円筒電極を使用して物質移動流束を制御しながら、液単相流下と固液混相流環境下で腐食試験を実施した。液単相流においては、最大腐食速度は酸素流束に対して上に凸な関係を示した。これは、酸化剤流束の増加と共に腐食速度が増大し、酸化剤流束が不動態化限界電流密度を超えると炭素鋼が不動態化するからだと考えられる。固液混相流環境下では、単相流で得られた傾向より大きな腐食速度を示した。