2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2D06-09] 廃棄物2

2020年3月17日(火) 14:45 〜 15:55 D会場 (共通講義棟 L棟1F L-1)

座長:千田 太詩(東北大)

15:30 〜 15:45

[2D09] 福島第一原子力発電所事故に起因する135Csの理論的スケーリングファクタの開発

*寺島 顕一1、坂本 雅洋1、松村 太伊知1、藤田 学2、奥村 啓介1 (1. JAEA、2. JPC)

キーワード:福島第一原子力発電所事故、セシウム135、スケーリングファクタ法、燃料デブリ、放射性廃棄物

135Csは地層処分の安全性評価において、放射能インベントリ評価が重視される難分析長寿命FP核種の1つであり、福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性廃棄物や燃料デブリ等にも含まれている。従来の使用済み燃料や放射性廃棄物と大きく異なる点は、燃焼履歴が異なる広範囲な燃焼度の原子炉燃料が事故時に高温溶融してCsの多くが揮発したことである。また、従来のスケーリングファクタ法のように、分析結果を蓄積して統計的に相関式を得る方法は、燃料デブリや高線量Cs汚染物の場合には時間と費用を要し得策ではない。この問題を解決するため、測定が比較的容易な137Cs量から、揮発や混合を考慮した理論に基づき135Cs量を精度よく評価するための理論的スケーリングファクタ法を提案する。