2020年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2G01-07] 熱流動実験・数値解析1

2020年3月17日(火) 10:00 〜 11:55 G会場 (共通講義棟 M棟2F M-21)

座長:吉田 啓之(JAEA)

10:45 〜 11:00

[2G04] 超音速蒸気インジェクターの作動範囲と内部流動構造

*古山 栄太1、阿部 豊1、金子 暁子1、吉田 啓之2 (1. 筑波大学、2. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:蒸気インジェクター、作動範囲、二相流

蒸気インジェクター(SI)は水と蒸気の直接接触凝縮を駆動力とする噴流ポンプである。また、高い伝熱性能を有する熱交換器でもあり、水と蒸気のみによって駆動するために外部電源が不要である。これらの理由から原子力発電プラントの安全システムに適用した際の安全性及び経済性の向上が期待される。しかしながら、未だSIが高い吐出圧力を生じるための流動条件が明らかになっておらず、SIの作動範囲を特定する知見は乏しい。
 本研究では、SIの作動が可能な条件と吐出圧力発生メカニズムを明らかにすることを目的として実験を行った。パラメータとして水と蒸気の流量を変更し、また、高速度カメラを用いた可視化観測と圧力分布計測を行うことで、SIが作動する条件および吐出圧力発生時において、圧力の急上昇を伴う流動構造の遷移を確認した。さらに、内部流動構造を水の冷却能力と蒸気の凝縮潜熱によって整理することで、作動可能範囲を評価した。