2020年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2G13-17] シビアアクシデント

2020年3月17日(火) 16:10 〜 17:30 G会場 (共通講義棟 M棟2F M-21)

座長:山路 哲史(早稲田大)

16:40 〜 16:55

[2G15] シビアアクシデント時の炉心燃料損傷に関する研究

(3)SFD1-4試験のリロケーション評価

*佐野 直樹1、西田 浩二1、楠木 貴世志1、村瀬 道雄1 (1. INSS)

キーワード:シビアアクシデント、燃料損傷、リロケーション

炉内シビアアクシデント試験であるSFD1-4試験における炉心損傷、リロケーションについてMAAP5で評価した。解析体系はSFD1-4試験の燃料体から外壁までを模擬した。試験では、主に制御材・被覆管等の金属が溶融し、燃料体下部まで流下し、燃料体下部の空隙率が低下した。これまでの解析では、概ね上記の傾向を予測できることを確認したが、一方で、試験との相違も確認された。この相違の一因として、炉心構成材料の溶融、流下量に着目した。炉心損傷の過程においては、燃料ペレットと被覆管の反応により、U-Zr-O固溶体が形成される。MAAP5では、U-Zr-O三成分の相図に基づき溶融量が計算されるが、この相図のデータを最新の研究結果を反映した数値に変更し、解析を実施した。解析の結果、U-Zr-Oのソリダスの低下が特に顕著であり、この結果、U-Zr-Oの溶融量は増加した。但し、リロケーション全体に対する影響は軽微なものであり、空隙率には殆んど変化が見られなかった。