2020年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 401-3 原子炉設計,原子力発電所の建設と検査,耐震性,原子力船

[2J07-11] 原子炉機器の設計手法の高度化

2020年3月17日(火) 14:45 〜 16:10 J会場 (共通講義棟 M棟2F M-24)

座長:礒部 仁博(原燃工)

14:45 〜 15:00

[2J07] 電解析出法により形成した多孔質層による飽和プール沸騰限界熱流束の向上

八波 隼1、Tianxi Xie 2,3、*森 昌司1、江藤 淳郎1、Chen Zhihao2,3、Utaka Yoshio 2,3,4 (1. 九州大学工学部、2. 天津大学機械工学部、3. 中国教育省、低中級エネルギーの効率的利用の重要な研究室(天津大学)、4. 玉川大学工学部)

キーワード:ポーラス構造、限界熱流束向上、プール沸騰、電解析出法、ウィックアビリティ

原子炉事故時の緊急冷却として、IVRシステムの開発が望まれている。著者らは、多孔質部の毛管力によって液を伝熱面まで供給し、発生した蒸気を矩形の穴から排出させる機能を有したハニカム多孔質体を伝熱面に設置する手法を提案しており、限界熱流束(CHF)が裸面の3倍以上(3.2MW/m2)に向上することを確認している。一方、このハニカム冷却技術をIVRに適用する場合、その設置法が一つの課題である。そこで著者らは電解析出法により直接伝熱面に多孔構造を形成する手法に着目した。本報告では、伝熱面に一様な多孔構造を電解析出法により何種類か形成し、CHF実験を実施した結果について述べる。その結果、一様厚さの多孔質体であるにも関わらず、CHFは最大3MW/m2を超える結果が得られた。さらに、伝熱面性状に起因するWickabilityとCHFの興味深い相関関係が得られた。