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[2M05] ジルコニウム合金酸化膜中の酸素と水素の拡散
キーワード:ジルカロイ、水素脆化、拡散、核反応法、酸化膜
ジルカロイ2の酸化膜内における酸素と水素の拡散挙動を調べるため、金属試料片をO-18水と重水の混合水蒸気中でオートクレーブ処理し、表面に酸化膜を形成させた。この試料におけるO-18とH-2(D)の深さ方向分布を、それぞれ18O(p,α)15Nと D(3He, p)4Heの核反応を用いて測定した。拡散方程式を用いてこの分布を解析し、拡散係数を求めた。その結果、酸素の拡散には2つの経路があり、拡散係数は速い経路で3.0×10-13 cm2/s、遅い経路で4.3×10-15 cm2/sであることが分かった。一方、水素の拡散は領域によって異なり、表面から約0.5µmまでは拡散が速く、それより深い領域では拡散が遅かった。浅い領域での拡散係数は5.3×10-13 cm2/sであり、酸素の速い経路の拡散と近い値であった。以上より、酸素と水素の拡散は、何らかの相関があることが示唆された。