2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 502-1 原子炉材料,環境劣化,照射効果,評価・分析技術

[2M04-07] ジルコニウム

2020年3月17日(火) 10:50 〜 12:00 M会場 (共通講義棟 S棟3F S-31)

座長:渡辺 英雄(九大)

11:35 〜 11:50

[2M07] 水素吸収させた被覆管の冷却材喪失事故(LOCA)模擬試験後曲げ強度

*岡田 裕史1、天谷 政樹1 (1. JAEA)

キーワード:被覆管、ジルカロイ-4、LOCA後耐震、曲げ強度、水素吸収

JAEAでは、LOCA後長期冷却期間中の燃料棒の耐破断性を評価するために被覆管のLOCA模擬試験後4点曲げ試験を実施している。これまで、受取まま被覆管(受取材)の膨れ破裂部や二次水素化部の最大曲げ応力と変態β層厚さの関係を把握できたが、通常運転時の腐食に伴う水素吸収がこの関係に及ぼす影響は不明である。そこで本研究では、予め水素吸収させた未照射Zry―4被覆管(水素吸収材)に対してLOCA模擬試験後4点曲げ試験を実施し、その曲げ強度を評価した。その結果、水素吸収材の酸化部は受取材の膨れ破裂部よりも曲げ強度が低い傾向が見られた。また、水素吸収材の酸化部及び二次水素化部と受取材の二次水素化部について、試験後の変態β層厚さが同等な条件で曲げ強度を比較した結果、LOCA模擬試験後の被覆管の曲げ強度は、試験前の水素吸収量よりも試験前及び試験中に吸収した全水素吸収量で整理できることが示唆された。