2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2N08-13] 光子計測1

2020年3月17日(火) 14:45 〜 16:25 N会場 (共通講義棟 S棟3F S-32)

座長:金 政浩(九大)

15:15 〜 15:30

[2N10] 小角コンプトン散乱を利用した遮蔽体を必要としない新しいガンマ線イメージャーの検討

*北山 佳治1、寺阪 祐太1、佐藤 優樹1、鳥居 建男1 (1. JAEA)

キーワード:ガンマ線イメージャー、小角コンプトン散乱、指向性ガンマ線検出器、シリコンドリフト検出器

福島第一原子力発電所の作業員の安全確保の為、建屋内に飛散した放射性物質分布を可視化するガンマ線イメージャーの研究が国内外で積極的に行われている。
ガンマ線イメージャーの一つであるコンプトンカメラは遮蔽体を用いないため小型軽量で建屋内の遠隔測定に適している。しかし単一イベントで線源の方向を特定できないため画像が不鮮明になるといった課題がある。
本研究は、検出が困難であるため今までイメージングに用いられることのなかった小角コンプトン散乱を利用し検出器に指向性を出すことで、既存のガンマ線イメージャーの欠点を克服した新しい技術の開発を目指す。これまでにシミュレーションベースでの原理検証を行い検出器のジオメトリや得られる指向性に関してのデータを取得した。その結果、軟X線用Si検出器を散乱体として用いることで必要な指向性を確保出来ることがわかった。また、マルチピクセル化についても検討した。