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[3C07] 蒸気エンジンを用いた原子炉格納容器封鎖方法と原子炉から放射線の遮蔽及び密封方法
格納容器内の凍結
キーワード:蒸気エンジン、格納容器密封、燃料デブリ、密封、遮蔽
現在、福島第一燃料デブリの回収中、格納容器を負圧にし回収中に放射性ダストが格納容器が放出されないように検討されている。しかし回収中が発生するダストはウランやプルトニウムの重い粒子を含んでいる。ウランやプルトニウムの重い粒子は負圧のポテンシャルエネルギに対し逆流できる運動エネルギーを持っている。現状の回収計画案ではウランやプルトニウムの粒子が格納容器から放出される可能性が高い。また原子炉および燃料デブリから致死線量の放射線が放射され、放射性ダストも放出されている。蒸気エンジンの吸気側で蒸気を超膨張させ排気すると、排気側で低温空気と蒸気が氷結して氷が得られる。通常の蒸気エンジンでは蒸気を吸気して蒸気を排気するが、このエンジンでは蒸気を更に膨張させて大気圧以下に膨張できる。蒸気は断熱膨張によって減圧され、低温膨張蒸気となって排気されると大気圧下では膨張エネルギーは他の蒸気や結露水の冷却に使われ、氷結する。この蒸気エンジンを利用して、原子炉内部を氷で積層し、7mの高さまで氷を積み上げると放射線量をμSvオ-ダーまで減衰でき、放射性ダストを氷の中に閉じ込められる。ここまで減衰できれば、原子炉上部からアクセスル-トを作り、回収装置を投入すれば溶け落ちた燃料デブリを直接取り出せる。また格納容器内は零下環境であるので格納容器キレツ部を通じて侵入する外気に含まれる水蒸気を結露、氷結させキレツを塞ぐ効果もある。蒸気エンジンを利用した零下の環境は原子炉からの放射線を遮蔽させる効果と格納容器封鎖効果を併せ持つ。