2020年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 503-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[3D01-04] 腐食化学、FP挙動1

2020年3月18日(水) 10:00 〜 11:05 D会場 (共通講義棟 L棟1F L-1)

座長:唐澤 英年(エネ総研)

10:45 〜 11:00

[3D04] 水晶振動子マイクロバランス法による液体金属中の微小物質輸送現象に関する研究

*飯塚 玲雄1、近藤 正聡2 (1. 東京工業大学工学院機械系原子核工学コース近藤、2. 東京工業大学科学技術創成研究院先導原子力研究所)

キーワード:液体金属、水晶振動子マイクロバランス法、物質輸送現象、腐食

液体リチウム(Li)は、核融合炉の液体燃料増殖材や強力中性子源のターゲット材として期待されている。構造材料との化学的両立性に優れているが、溶存酸素や窒素に影響を受けることが分かっている。液体Liを高純度で維持する技術が開発されているが、腐食による微小な重量変化を従来の浸漬型の試験で評価することは困難となってきた。水晶振動子の電極上の質量増減を振動数として取り出す水晶振動子マイクロバランス法を用いれば、微小の重量変化が評価可能である。しかし、これまで高温の液体金属に水晶振動子を用いた研究はほとんど行われていない。本研究の目的は、液体LiへNiコーティングした水晶振動子を接触させることにより、微小物質輸送現象を明らかにすることを目的とする。実験では、水晶振動子を200℃程度の液体Liと20分接触させ、その振動数を評価した。その結果、1.2×10-2 g/m2と非常に小さい溶出量であることが分かった。