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[3N04] ミューオン対生成のPHITSへの組み込み
キーワード:ミューオン、PHITS、遮蔽計算
約210MeVを超える電子が物質と電磁相互作用するとミューオンが生成されうる。ミューオンは透過性が非常に強いため、高エネルギー電子ビームを用いる施設において、高線量の区域を広範囲につくる。その為、遮蔽設計の観点において、高エネルギー電子から生じるミューオン場を精度良く計算する必要がある。本研究では、遮蔽計算等で用いられるPHITSコードにミューオン対生成過程を組み込んだ。その際、量子電磁気学の摂動論をベースとした計算を用いた。結果として、SLACで行われたミューオン遮蔽実験のデータを分布、絶対値ともに非常に高精度で再現することを示した。また、PHITSにすでに組み込まれているミューオン輸送モデルと、今回の生成モデルを組み合わせることで、ILC等の高エネルギー電子ビーム施設における、ミューオン遮蔽計算や誘導放射能の評価が可能となった。