2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-1 加速器・ビーム加速技術

[3O08-12] 加速器要素技術

2020年3月18日(水) 14:45 〜 16:00 O会場 (共通講義棟 S棟3F S-34)

座長:小栗 慶之(東工大)

15:00 〜 15:15

[3O09] 電子ライナックによるAc-225国内製造の検討

(2)PHITSによる電子ライナックγ線源のRa-226照射条件の基礎検討

*愛知 昭人1、尾関 政文1、三好 邦博1、上坂 充1 (1. 東京大)

キーワード:線形加速器、標的α線治療、アクチニウム225、ラジウム226、ラジウムターゲット

現在、α放射体を用いたRI内用療法は局所的な標的領域を選択的に攻撃できる、リスクの少ないがん治療法として注目されている。中でも225Acは高い細胞毒性と最適な半減期を持ち、前立腺がんの特効薬として知られる225Ac-PSMA-617に利用されているが、今後の日本の医療現場での安定的な運用の為には価格と供給安定性の改善が問題となる。東大上坂研究室では、安定的かつ十分量の国内生産を目標とし、小型電子線形加速器(LINAC)を用いての226Raへのγ線照射((γ,n)反応)による225Ac製造を検討している。放射線挙動のシミュレーションコードであるPHITSを用いて、γ線源及びターゲット物質の226Raの状態や配置など、各種照射条件の最適化を検討した。本発表では収量及びその他生成物質の安全性への影響についての計算結果(もしくは評価結果)を報告する。