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[1I03] コンクリート構造材へのストロンチウム浸透挙動評価
キーワード:福島第一原子力発電所、コンクリート、ストロンチウム、蛍光X線分析、広域X線吸収微細構造
東電福島第一原子力発電所の廃炉においては、それに伴う解体廃棄物を安全かつ合理的に管理することが必要である。そのためには、原子炉建屋等において大量に存在するコンクリート構造材への放射性物質の付着・浸透メカニズムを把握しその性状に応じた処理・処分を施す必要がある。そこで炉内に大部分が残留していると予想されている核分裂生成物のうちストロンチウムに着目し、その水溶液を用いたコンクリートへの浸透試験及び浸透後コンクリートのEXAFS分析、蛍光X線分析(XRF)を実施した。XRFにより、表面から3.0mm深さまでSrCl2及びSr(OH)2ともに有意に浸透していることが確認出来た。EXAFSによるSr近傍の構造解析より、SrCl₂は、Sr(OH)₂と比べSrの吸着量が大きい結果を示し、XRFと類似した傾向を示す結果が得られた。