2021年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[2I05-09] 吸着・分離2

2021年3月18日(木) 10:40 〜 12:05 I会場 (Zoomルーム9)

座長:比内 浩 (JAEA)

11:10 〜 11:25

[2I07] MA回収用CHON型抽出剤を含浸させた吸着材中に形成される希土類の錯体構造解析

*岡田 諒1、渡部 創2、中瀬 正彦3、伴 康俊2、塩飽 秀啓2、松浦 治明1 (1. 東京都市大、2. JAEA、3. 東工大)

キーワード:マイナーアクチニド、高レベル放射性廃液、溶媒抽出、抽出クロマトグラフィ、X線吸収微細構造、ICP発光分光分析装置、アルキルジアミドアミン

高レベル放射性廃液に含まれる3価のマイナーアクチニド(MA(III):Am 3+、Cm 3+)は長寿命核種であり、強い放射線と崩壊熱の原因であるため、MA回収プロセスの確立が重要である。本研究ではAm/Cm相互分離工程で有効であるアルキルジアミドアミン(ADAAM)抽出剤の性能評価として、側鎖をエチルヘキシル基やオクチル基に変更した4種類のADAAM抽出剤を用いた溶媒抽出及び抽出クロマトグラフィにより試料を作製し、抽出及び吸着に作用する抽出剤及び吸着材中の酸素と窒素に着目したX線吸収微細構造(XAFS)解析を行い、錯体構造を評価した。硝酸濃度や元素により吸着率が変化すると、目的元素周りの酸素配位数や窒素のスペクトルも変化するといった相関関係があり、酸素と窒素の寄与が抽出及び吸着に作用することを確認した。最も有効的な側鎖構造はADAAM(EH,N(EH))であると示唆された。また、溶媒と吸着材では目的元素と酸素との距離が異なり、これが分配比に影響を与えていると示唆された。