2021年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[3E09-12] 核分裂理論1

2021年3月19日(金) 14:45 〜 15:50 E会場 (Zoomルーム5)

座長:西尾 勝久 (JAEA)

15:15 〜 15:30

[3E11] アクチノイドから超重核領域にわたる核分裂片の性質の系統的変化

*石塚 知香子1、張 旋1、Mark Usang2、Fedir Ivanyuk3、千葉 敏1 (1. 東工大、2. マレーシア原子力庁、3. キエフ原子核研究所)

キーワード:核分裂、超重核、核データ

超重原子核の核分裂は、未知の安定な超重元素探査の足掛かりとなる情報を与えるだけでなく、金やウランなどの元素の起源とされる宇宙での元素合成過程において重要な役割を果たすと期待されている。しかしながら超重原子核の核分裂についての実験的なデータは非常に限られている上、ウランの起源とされるr過程元素合成で注目されている中性子過剰な超重原子核の核分裂を実験的に調査することは非常に困難である。そのため様々な理論模型を用いた超重核の核分裂研究が行われているが、用いる理論によって核分裂の様相に大きな違いがみられる。そこで我々は実験値の存在するアクチニドで予言力を十分に検証した4次元ランジュバン模型を用いて、アクチナイド領域から超重核領域までの様々な核分裂を模擬する。本講演では、ランジュバン計算で得られる核分裂片の質量収率や全運動エネルギーの系統性に着目し、アクチナイド領域からの変化について詳細に解説する。