2021年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 503-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[3G09-11] 高温での腐食,電気化学1

2021年3月19日(金) 14:45 〜 15:45 G会場 (Zoomルーム7)

座長:阿部 博志 (東北大)

15:00 〜 15:15

[3G10] 原子炉起動時の腐食環境緩和及び放射性核種付着抑制技術の開発

(11)炭素鋼へのPt粒子付きNi皮膜形成によるCo付着抑制メカニズムの検討

*伊藤 剛1、細川 秀幸1、佐々木 麻由2、長瀬 誠2 (1. (株)日立製作所、2. 日立GEニュークリア・エナジー株式会社)

キーワード:被ばく低減、腐食、化学除染

貴金属注入を適用したBWRプラントでは、化学除染した場合Co-60を含む酸化皮膜の溶解除去と共に付着したPtが除去される。このため次サイクル運転開始から貴金属注入施工までの間、除染対象部において腐食環境緩和が不十分な期間が生じると共に、Co-60の再付着が増加する。そこで、化学除染後のステンレス鋼表面にPt粒子を形成するPtコートを開発し、Co-60付着を抑制できることを確認した[1]。一方、炭素鋼へはCo-60抑制効果を向上させるために、Ptに合わせてNi金属皮膜を形成するNiコートを検討した。これは貴金属注入水質では環境水中のNiが酸化皮膜へのCo取込抑制に有効と確認されたことに基づいている[2]。今回、予めPt粒子が付着したNi金属皮膜を炭素鋼表面に形成した試験片を作製しCo-60付着抑制効果を検証し、Co-60付着量が未処理試験片にたいして約1/5に低下することを確認した。