2021年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 501-1 基礎物性

[3K11-13] Cs挙動評価・FP有効利用

2021年3月19日(金) 15:55 〜 16:50 K会場 (Zoomルーム11)

座長:森本 恭一 (JAEA)

16:25 〜 16:40

[3K13] FPの有効利用に関する研究

照射済燃料中における白金族合金の模擬体作製及び冶金学的観察

*新田 旭1、服部 亮平1、佐藤 勇1、松浦 治明1 (1. 東京都市大)

キーワード:核分裂生成物、白金族合金、直接利用

東京都市大学重点推進研究では、核分裂生成物の有効利用に関する研究を行う事で、核燃料サイクルにおける放射性廃棄物マネジメントに資する事を目的としている。核分裂生成物中には再処理後不溶解残渣として析出する白金族合金(Mo,Ru,Rh,Pd及びTcで構成される)が存在する。そのうちRu,Rh及びPdという元素は酸素と水素の再反応のための触媒や、水素吸蔵合金として利用されている。一方で、福島第一原子力発電所の燃料デブリは、再臨界や放射性物質の飛散等から危険性を持つため、取り出し収納容器に密封する必要があるとされるが、内在する水分の放射線分解によって水素が発生するため対策が必要である。一つの方法として白金族合金を水素吸蔵・触媒材料として直接利用することがあげられる。そこで、本研究では、白金族合金の水素吸蔵・触媒材料としての機能を調べることを目的とし、模擬体の作製を行い、詳しく冶金学的な観察を行った。また、より詳しい白金族合金の知見を得るための、第一原理計算を用いて結晶構造変化による水素吸蔵・触媒機能の影響を評価手法の構築を開始した。