[3L05-09] 材料の化学的共存性2

[3L05] 様々な液体金属とセメント及びコンクリートの材料共存性に関する研究

*村上 勝也¹、宮川 幸大¹、嘉納 悠生¹、千々和 伸浩¹、Minho O¹、田中 照也²、近藤 正聡¹ (1. 東工大、2. 核融合研)

キーワード：液体ブランケット、液体ダイバータ、液体金属、化学的共存性、コンクリート、セメント

液体金属を用いた液体増殖ブランケットの実用化にあたって、漏洩事故時の高温の液体金属と建屋コンクリートとの反応性を考慮する必要がある。Naとコンクリートの反応性については既往研究があるが、液体増殖材として使用が検討されている液体Pb-16Liや、液体ダイバータの冷却材として期待されているSnと、セメントやコンクリートとの反応性については情報が限定的である。本研究では、高温液体金属環境下におけるコンクリート材料の反応性を調べ、その腐食挙動における組織内に含まれる砂利や砂などの影響をセメントの共存性試験の結果との比較から明らかにすることを目的としている。数種類の液体金属(Pb, Pb-16Li, PbBi, Sn)にセメント硬化体及びコンクリートの短冊状試験片を500℃の温度条件で250時間浸漬し、共存性試験を実施した。試験後に、試験片を取り出し断面を電子顕微鏡により観察した。液体Pb中では、SiがPb中に溶出する現象が見られ、骨材を使用したコンクリートとセメント硬化体ではSiの溶出量に差があることがわかった。