2022年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1 新型炉システム

[1C09-12] 高速炉

2022年3月16日(水) 14:45 〜 16:00 C会場

座長:菅 太郎 (MFBR)

15:15 〜 15:30

[1C11] ナトリウム冷却高速炉の炉心設計における平衡サイクルの燃料交換パターン自動最適化ツールの開発

*丸山 修平1、横山 賢治1、大木 繁夫1 (1. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:XYモデル、イジングモデル、焼きなまし法、燃料交換パターン最適化、ナトリウム冷却高速炉

現在、AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法ARKADIAの開発の一環として、ナトリウム冷却高速炉の炉心設計における燃料交換パターンの自動最適化ツールの開発を目指している。ナトリウム冷却高速炉の燃料交換パターンはバッチ分散方式が採用されている。燃料交換パターンの違いが最大線出力や流量配分、最小実効増倍率等、炉心性能に及ぼす影響は小さくなく、結果として原子炉の経済性に有意な影響を及ぼす。これまでは設計者が核特性をみながら試行錯誤によりこれを決定しており、設計作業のコストが非常に大きかった。そこで、これらの作業を自動的かつ短時間で行うことを可能とするツールの開発を目指すこととした。本検討では、燃料交換パターンの最適化問題の代理モデルとして、統計物理学で用いられるXYモデル(2つの配位状態をとるスピンを各格子点に配置し、隣接する格子点の相互作用のみを考慮するモデルである「イジングモデル」のスピン変数を2成分ベクトルに拡張したモデル)を採用し、その解法として焼きなまし法を採用した。