2022年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1 新型炉システム

[1C13-17] 次世代炉安全

2022年3月16日(水) 16:00 〜 17:30 C会場

座長:内堀 昭寛 (JAEA)

16:00 〜 16:15

[1C13] 自給型溶融塩高速炉によるトリウム利用の可能性

*三田地 紘史1 (1. 次世代エネルギー研究・開発機構)

キーワード:溶融塩炉、高速炉、塩化物塩、超ウラン元素、数値解析

本研究では、軽水炉使用済燃料に含まれる超ウラン元素(TRU)で溶融塩高速炉(MSFR)を起動し、トリウム(Th)を利用する可能性を検討する。採用した燃料塩はNaCl、CaCl2、ThCl4、TRUCl3の混合塩である。この燃料塩は凝固温度が約530℃で、重金属元素の溶解度は約30mol%と期待される。本研究のMSFRは数ヶ月間のTRU投入を伴う運転により、炉心の燃料転換比を1.0にでき、以後は232Thの補給だけで炉運転を継続できる。埋蔵量の多いトリウム資源を考えれば、長期にわたり多量の電力を供給できる可能性がある。燃焼特性はSRAC2006を用いて解析し、核データはSRACLIB-JDL40を使用した。