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[1E05] Multi-Physicsモデリングによる福島2・3号機ペデスタル燃料デブリ深さ方向の性状同定
(15)VULCANO VF-U1実験のMPS法による解析から考えられるデブリの局所性状
キーワード:溶融炉心・コンクリート相互作用、東京電力福島第一原子力発電所廃炉 、燃料デブリ 、MPS法、VULVANO VF-U1実験
VULCANO VF-U1実験は東京電力福島第一原子力発電所(1F)と同様な模擬炉心物質とコンクリートを用いた溶融炉心-コンクリート相互作用(MCCI)の実験である。このため、実験後の金属相と酸化物相の分布機構を理解できれば、実機の格納容器ペデスタル床のデブリ性状推定に有用な知見が得られる。本研究では、固液相変化を伴うマルチ界面の追跡が容易なMPS法を改良し、同実験を解析して実験後の金属相の分布の支配因子を検討した。その結果、酸化物相と金属相の間の密度差及び凝固温度の差、コンクリート熱分解に伴い発生するガスや溶融コンクリートに誘起される壁面近傍の局所的な溶融物流動が重要であることが明らかになった。これらは実験と実機の間のスケール差の影響を受けないため、3号機ペデスタル深部で事故時に局所的に高温になった場所があった場合、実験と同様に金属相がコンクリート壁に沿うよう分布している可能性がある。