[2B01-05] 中性子源利用とターゲット開発

[2B01] Am-Be中性子線源とインジウム箔を用いたコンクリート中の含水量測定法の実験的検証

*室岡 大貴¹、一柳 宏樹¹、宮地 嘉弘¹、玉置 真悟¹、日下 祐江¹、村田 勲¹ (1. 阪大)

キーワード：中性子、原子力、インジウム、コンクリート

原子力施設の遮蔽能力評価のためコンクリート壁の含水量は重要である。本研究ではAm-Be中性子線源を用いた含水量測定法の開発を目指した。線源の中性子がコンクリートに入射すると水素原子との弾性散乱により中性子が減速される。減速された中性子はコンクリート表面に設置した金属箔を放射化させる。コンクリートの密度や組成によらず金属箔の放射化量と含水量には相関が見られるため含水量が決定できる。先行研究では金属箔として金を使用していたが、本研究ではインジウムを用いた。これは金よりも放射化断面積が大きく半減期が短いインジウムを用いることで、短時間でより精度の高い測定ができるためである。シミュレーションではインジウムの放射化量と含水量に相関関係が見られた。また放射化量のシミュレーション値と実験の測定値は数%の精度で一致した。今後は金とインジウムそれぞれを用いて同一コンクリートの含水量を測定し、測定値の精度を比較する。