2022年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2E01-04] 沸騰

2022年3月17日(木) 09:30 〜 10:45 E会場

座長:劉 維 (九大)

10:15 〜 10:30

[2E04] 垂直面上の強制流動沸騰CHFと伝熱面近傍の気液構造

*古橋 崇1、坂下 弘人1 (1. 北大)

キーワード:限界熱流束、強制流動沸騰、液膜厚さ、ボイド率、導電プローブ

軽水炉の熱的安全性評価で最も重要となる強制流動の限界熱流束(CHF)は,その発生条件によってドライアウト型とDNB型に分類される.ドライアウト型は流路壁面に形成される液膜の消耗によって発生することが定性的に明らかになっている一方で,DNB型の発生機構はほとんど解明されていない.本研究では,触針法による伝熱面近傍の気液挙動測定を通して,垂直伝熱面近傍のDNB型CHFのサブクール度に対する依存性を検証した。
 垂直に設置した矩形伝熱面近傍の、流速0から1m/sにおける気液挙動を、微細導電プローブを用いて測定した。プローブの信号から測定したボイド率の分布より、気泡と伝熱面の間に液膜が存在することが判明した。また流速は液膜厚さに影響せず、気泡の通過時間に大きく影響することも明らかになった。同時に測定されたCHFのデータは、当研究における実験条件ではmacrolayer dryout modelの予測値とよく一致した。