[2F14-16] 環境放射能

[2F15] 福島県浜通りの河川における溶存態と河床土の放射性セシウムの固液分配係数

*竹内 幸生¹、新井 宏受¹、藤田 一輝¹、勝野 和美¹、那須 康輝¹、谷口 圭輔²、恩田 裕一³ (1. 福島県環境創造センター、2. 津山高専、3. 筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)

キーワード：河川、放射性セシウム、溶存態放射性セシウム、河床土

福島県内の河川水中の溶存態放射性セシウム137（Cs-137）濃度は極めて低く、定量が困難となることが多い。一方、環境省による放射性物質のモニタリング結果でも明らかなとおり、河床土のCs-137濃度の定量は比較的容易である。つまり、溶存態と河床土の間でのCs-137の固液分配係数(Kd値)を明らかにすることで、河床土の濃度から溶存態の濃度を推定できる可能性がある。
本研究では、河床土のCs-137濃度から溶存態Cs-137濃度を推定することを目的として、福島県浜通りの河川において河川水と河床土を採取し、Cs-137濃度の測定結果から各河川における溶存態と河床土の間でのKd値を算出した。発表では、河床土のCs-137濃度とKd値により推定した溶存態Cs-137濃度と実測値を比較することで、Kd値による推定の適用性を検討し報告する。