2022年春の年会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[3B06-09] 新計測技術

2022年3月18日(金) 10:55 〜 12:00 B会場

座長:野上 光博 (東北大)

11:10 〜 11:25

[3B07] 高温下でのInGaP半導体中性子検出デバイスの開発

*奥野 泰希1、今泉 充2、岡本 保3、牧野 高紘4、小林 知洋5 (1. 東北大学、2. 宇宙研、3. 木更津高専、4. 量研、5. 理研)

キーワード:中性子束検出、インジウムガリウムリン、内部電位駆動形検出器

核分裂によって生じる中性子が一次エネルギーを生み出す原子炉においては、この数すなわち中性子束を正確に把握する計測が必要である。炉心の核分裂反応は極めて速く、且つ段違いに広い出力範囲を持っているため、この計測には高速で応答し、8〜10桁以上の測定範囲を有する計器が必要である。我々は、高放射線耐性の太陽電池素子を用いた内部電位駆動型放射線検出素子の開発を進めており、これまでに広いダイナミックレンジでの中性子束検出が可能であることを見出した。InGaPのバンドギャップ(Eg)は、約1.9 eVとシリコン(Eg=1.2eV)より高く、炉内で想定される約300℃の高温環境中で長時間の安定動作が期待されている。しかし、高温下でのInGaP中性子検出素子の検出特性は、明らかではない。そのため、我々は、小型加速器中性子源RANSの中性子照射場に、高温チャンバーを設置した高温中性子照射環境を整備し、その検出特性について明らかにした。