2022年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[3I04-07] 抽出剤開発

2022年3月18日(金) 10:45 〜 12:00 I会場

座長:中瀬 正彦 (東工大)

11:30 〜 11:45

[3I07] N3O2-, N2O3-, N2O2S1-型平面5座シッフ塩基配位子とウラニル(VI)イオンの錯形成挙動におけるHSAB則の検証

*竹山 知志1、津島 悟1,2、鷹尾 康一朗1 (1. 東京工業大学、2. ドレスデン・ロッセンドルフ研究所)

キーワード:ウラン、錯形成反応、錯体化学、HSAB則

Pearsonによって提唱されたHSAB則は、経験則であるにも関わらず、金属イオンの選択的分離抽出剤の設計指針をたてるにあたり極めて有用である。HSAB則によれば、ウラニル(VI)イオン(UO22+)は「硬い酸」に分類されるため、NやOなどの「硬い塩基」と親和性が高く、Sなどの「軟らかい塩基」とは強く相互作用しにくいと思われる。しかしながら、構造的に類似した配位環境下におけるN‒U、O‒U、S‒U結合の強さについて検証した報告例は見当たらない。本研究では、N3O2-, N2O3-, N2O2S1-型平面5座シッフ塩基配位子を有するUO22+錯体の構造および溶液中における安定度定数の観点からHSAB則の効果について議論する。