2022年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-1 同位体分離,同位体応用,ウラン濃縮

[3I08-12] 同位体濃縮・質量分析

2022年3月18日(金) 14:45 〜 16:15 I会場

座長:長谷川 秀一 (東大)

15:00 〜 15:15

[3I09] MCCCE法を用いたリチウム-7濃縮技術開発

(1)開発の概要

*福森 麻衣1、竹村 友紀1、長谷川 信1、綱田 宜司2、田中 健哉2、岸本 忠史3 (1. アトックス、2. ペスコ、3. 阪大)

キーワード:MCCCE、Li-7、PWR、ロシア

PWR一次系冷却水のpH調整は、LiOHを用いて行なわれている。Liは天然にLi-6とLi-7の同位体が存在するが、Li-6は中性子吸収剤であるため、被ばく管理の観点からできる限りLi-7を濃縮する必要がある。 現在、Li-7の供給はロシアの独占状態であり、日本もロシアからの輸入に依存している。しかしながら、これは安全保障上の課題となる。また、ロシアが採用している水銀を扱う水銀アマルガム法は、環境面からも課題となる。これらのリスクを回避するためには、安全保障面及び環境面を考慮した新たな国内供給体制の構築が必要となる。 本研究では、既往法に代わる新たな濃縮技術としてマルチチャネル向流電気泳動(MCCCE)法に着目した。MCCCE法は電気泳動のキャピラリー法と向流法を組み合わせた手法で、電気泳動により物質を移動させる一方、向流する溶液で目的同位体を濃縮する方法である。本報告では、MCCCE法によるLi-7濃縮開発の概要について報告する。