2022年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-1 同位体分離,同位体応用,ウラン濃縮

[3I08-12] 同位体濃縮・質量分析

2022年3月18日(金) 14:45 〜 16:15 I会場

座長:長谷川 秀一 (東大)

15:15 〜 15:30

[3I10] MCCCE法を用いたリチウム-7濃縮技術開発

(2)濃縮試験の状況

*岸本 忠史1、小川 泉2、松岡 健次1、福本 敬夫1、白石 啓宜3、川上 智彦3、福森 麻衣4、竹村 友紀4、長谷川 信4、塚原 剛彦5 (1. 大阪大学、2. 福井大学、3. 化研、4. アトックス、5. 東京工業大学)

キーワード:電気泳動、MCCCE法、Li-7、ハーゲンポアズイユ流、移動度

MCCCE法は電気泳動法を基礎に、向流法とキャプラリー法の利点を組み合わせた濃縮法である。水溶液中のイオンを電場で移動させる一方で、逆方向の速度を水の流れ(向流)で与え、ほぼ釣り合う状態を作ることで泳動距離を稼ぎ濃縮を達成する。これまでの向流法に比較して電場(電圧)を高くすることで、装置はコンパクトになる。高い電圧はジュール熱の有効な除熱で使用可能になる。これはBN(窒化ホウ素)で泳動路を作ることで実現した。BNは高い熱伝導率をもつ絶縁物という相反する性質をもつ稀な素材である。この装置を用いて濃縮7Liの製造に向けた基礎実験を進めている。最初に分離能として3%の実験結果が得られ、向流等を調整することで、5%への向上が達成できた。現在進めている実験の詳細と将来に向けての装置の改良計画について概説する。